新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業を支援するため、政府系金融機関が行ってきた実質無利子・無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」が9月末の申し込み分までで終了することになりました。
商工中金などの政府系金融機関は新型コロナの影響で売り上げが減少するなど、一定の条件を満たした中小企業を対象に、おととし3月から実質無利子・無担保の融資を行う支援を行ってきました。
この融資はことし4月に9月末まで延長されることが決まりましたが、企業からの融資の申し込みがコロナ禍前の水準にまで減少したことなどから、さらに延長は行わずに、9月末までの申し込み分で終了することになりました。
経済産業省によりますとこのうち商工中金による実質無利子・無担保の融資総額は、ことし6月末までで2兆6000億円に上るということです。
無利子・無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」は企業が収益の改善の見通しなどがなくても融資を受けられるため、安易に借り入れて過剰債務になりかねないと指摘されていました。
一方で日本政策金融公庫などが低金利で貸し出す制度は今年度末まで継続するなど、政府は引き続き企業の資金繰りを支援していくとしています。
-- NHK NEWS WEB