企業の間で取り引きされるモノの価格を示す企業物価指数の先月の速報値は、前の年の同じ月と比べて9.0%上昇しました。2020年の平均を100とした水準で115.1と過去最高で、原材料価格の上昇を背景に幅広い品目で値上げが進んでいます。
日銀が発表した企業物価指数の先月の速報値は、2020年の平均を100とした水準で115.1と、5か月連続で過去最高となりました。
指数は前の年の同じ月を18か月連続で上回り、先月の上昇率は前の月に続いて9.0%と高い水準となっています。
これは、ロシアのウクライナ侵攻を受けた原材料価格の上昇を背景に、小麦粉などの「飲食料品」や電気料金、それに「鉄鋼」の価格が上昇したことなどが主な要因です。
対象となった515品目のうち、8割以上の431品目が値上がりし、企業の間で原材料費の上昇分を販売価格に転嫁する動きが広がっています。
また、前の年の同じ月と比べた輸入物価の上昇率は円換算で42.5%となり、急速に進む円安も指数を押し上げています。
日銀は「価格転嫁の動きが幅広く見られる。引き続き資源や穀物の市況のほか、原材料高の動きなどを注視したい」としています。
-- NHK NEWS WEB