15日、群馬県板倉町の食品などの香料を製造する工場で、作業員2人がタンクの中で意識を失い、1人が死亡し1人が重体となっている事故で、通常、タンクの中では作業を行わないことが、警察への取材でわかりました。現場からは高濃度の一酸化炭素が検出され、一酸化炭素中毒とみられていて、警察は当時の状況を詳しく調べています。
15日午前11時すぎ、群馬県板倉町大蔵の「長谷川香料株式会社板倉工場」で、作業員2人がタンクの中で意識を失った状態で見つかりました。
このうち栃木県佐野市の芝宮誠さん(48)が死亡し、30歳の男性作業員が意識不明の重体だということです。
警察によりますと、タンクは高さ1.7メートル、直径1.2メートル、上の部分に開閉できる小窓がある円筒状で、中で意識を失っていた芝宮さんを30歳の男性作業員が助けようとしたとみられるということです。
当時、芝宮さんたちは、コーヒー豆を蒸留させた蒸気をタンクにためて液体化させる作業を行っていたということですが、タンクは、通常、中に人が入って作業することはないということです。
消防が駆けつけた時、タンク内で高濃度の一酸化炭素が検出されたということで、警察は一酸化炭素中毒の可能性が高いとみて、当時の作業の状況などを詳しく調べています。
-- NHK NEWS WEB