フィリピンで、40年余り前に日本の戦後賠償で建設されたプラネタリウムが、老朽化に伴う改修工事を終えておよそ1年ぶりにリニューアルオープンし、世界的にも珍しくなったアナログの投影機が映し出す星空の世界が訪れた人たちを楽しませています。
フィリピンの首都マニラにある国立のプラネタリウムは、1975年に日本の戦後賠償の一部を使って建設されたもので、老朽化に伴う改修工事を終え23日、およそ1年ぶりにリニューアルオープンしました。
このプラネタリウムでは42年前に開館した際に導入された日本製のアナログの投影機が今も使われています。現在では、コンピューター制御のデジタル式が主流となり、手動で手間のかかるアナログ式は世界的にも数が少なくなっていますが、星の明るさなどを実際に近い形で再現できる利点があります。
今回のリニューアルにあわせて、支援した日本のメーカーはアナログの投影機を今後も長く使い続けてもらえるよう、整備や点検を入念に行ったということです。
プラネタリウムを訪れた18歳の大学生の男性は「古い技術が今もしっかりと役割を果たしていることに驚きました」と話していました。
-- NHK NEWS WEB