燃やしても二酸化炭素が出ないことから、次世代のエネルギーとして期待されるアンモニアをめぐり、大手商社の三菱商事がアメリカでの大規模な製造プロジェクトへの参画に向けて、検討を進めていることが分かりました。
アンモニアは燃やしても二酸化炭素が出ず、石炭と混ぜれば、その分、二酸化炭素の排出量を抑えられることから、次世代のエネルギーとして期待されています。
関係者によりますと、三菱商事はアメリカ南部、テキサス州のコーパスクリスティと呼ばれる港で計画されているアンモニアの製造プロジェクトへの参画を検討していて、製造や出荷の拠点となる施設を建設するための土地の確保に向けて、現地の企業と覚書を交わすことになったということです。
三菱商事による新たな拠点が整備されれば、2030年代前半に稼働が始まり、年間の生産規模は最大1000万トンと、日本が2030年に想定する輸入量の3倍になるということです。
アンモニアの利用は日本のほか、火力発電所が多く稼働するアジア各国の間で関心が高まっています。
三菱商事は28日に経済産業省がオンラインで開く国際会議の中で、現地の企業と覚書を交わしたうえで事業計画や投資規模などについて、さらに詳しく検討することにしています。
-- NHK NEWS WEB