日本製鉄は合弁会社を通じておよそ1兆円を投じ、インドで生産の大幅な増強を行うと発表しました。日本国内での需要が縮小する中、成長が期待されるインドへの投資を拡大します。
発表によりますと、日本製鉄は、世界大手のアルセロール・ミタルとのインドの合弁会社で、現地の製鉄所の生産能力を増強します。総額で1兆700億円を投資して新たに2基の高炉を建設し、2025年後半から順次、稼働させる計画です。
インドでは来年、人口が中国を抜いて世界で最も多くなることが予想されるなど、今後の高い経済成長が期待されています。これに対して、日本国内では去年1年間の粗鋼生産量がピークの2007年からおよそ2割減少し、今後も需要の減少が予想されています。
日本製鉄は、インドでの今回の計画でグループ全体の世界での生産量がおよそ1割拡大することになります。
オンラインで開かれた会見で森高弘副社長は「インドの鉄鋼需要の拡大を捉えてさらなる増強も検討していきたい」と述べ、今後、追加の投資を行う可能性も示しました。
-- NHK NEWS WEB