大手電力10社の11月分の電気料金は、全社で燃料価格の高騰分を転嫁できる上限に達しているため、燃料価格が上昇しているのに値上げができない異例の事態となっています。大手電力10社は29日、11月分の家庭向けの標準的な電気料金を発表しました。
それによりますと使用量が平均的な家庭では、料金が高い順に
▽中部電力が9189円
▽東京電力が9126円
▽北海道電力が8862円
▽沖縄電力が8847円
▽東北電力が8565円
▽中国電力が8029円
▽四国電力が7915円
▽関西電力が7497円
▽九州電力が7276円
▽北陸電力が6402円と
いずれも10月分と変わっていません。
「規制料金」と呼ばれるこの制度では、火力発電の燃料価格の高騰分を転嫁できる上限が決まっています。
10社すべてでこの上限に達しているため、燃料価格が上昇しているのに値上げができない異例の事態となっています。
こうした中、中国電力は「企業努力で対応できる限界を大きく超えている」として、「規制料金」を含めた値上げを検討すると発表するなど、見直しの動きも出ています。
一方、11月分のガス料金は大手4社のうち3社で値上がりします。
10月分と比べると、使用量が平均的な家庭では、料金が高い順に
▽東邦ガスが321円上がって7914円
▽西部ガスが232円上がって7229円
▽東京ガスが286円上がって6461円となります。
-- NHK NEWS WEB