29日のニューヨーク株式市場は、欧米の長期金利が再び上昇したことなどを受けて、世界経済の減速への懸念が広がって売り注文が膨らみ、ダウ平均株価は一時、600ドルを超える大幅な値下がりとなりました。
29日のニューヨーク株式市場では、この日の債券市場で28日に買われた欧米各国の国債が売られ、欧米の長期金利が再び上昇したことに加えて、アメリカのIT大手の業績の先行きに警戒感が出たことで、世界経済の減速への懸念が広がって売り注文が膨らみました。
このため、ダウ平均株価は一時、600ドルを超える大幅な値下がりとなり、2万9000ドルを割り込む場面もありました。
終値は前日に比べて458ドル13セント安い、2万9225ドル61セントでした。
IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も2.8%の大幅な下落となりました。
市場関係者は「前日にイギリスの中央銀行が価格の下落したイギリス国債の買い入れを発表したが、投資家の間では市場を安定させる効果は一時的だという見方も出て、当面のリスクを避けるための売り注文が膨らんだ」と話しています。
また、ニューヨーク外国為替市場の円相場は、日本政府・日銀によるさらなる市場介入への警戒感から、1ドル=144円台の水準での小幅な値動きとなりました。
-- NHK NEWS WEB