大阪に本社がある大手文房具メーカーの「コクヨ」は、保有する筆記用具メーカーの「ぺんてる」の45%余りの株式について、ライバルである「プラス」にすべて売却することを明らかにしました。「コクヨ」は、「ぺんてる」に敵対的買収を仕掛けたものの「ぺんてる」の反発を受けて断念しており、今回、株式も手放すことになりました。
発表によりますと、「コクヨ」は、「ぺんてる」の株式の45.6%を保有していますが、すべての株式を文房具メーカーの「プラス」に売却することになりました。
これにより、「プラス」は現在、保有している「ぺんてる」株と合わせておよそ76%を持つことになり、子会社化するとしています。
「コクヨ」は、2019年に「ぺんてる」の子会社化を目指す方針を表明しましたが、「ぺんてる」側は、事前に協議がなかったことを理由に反発し、敵対的買収に発展していました。
その後、「ぺんてる」側が「プラス」と資本提携を結んだことなどから、「コクヨ」は子会社化を断念していましたが、今回、株式も手放すことで「ぺんてる」の争奪戦に終止符が打たれることになります。
一方、「コクヨ」は、海外に豊富な販路を持つ「ぺんてる」と業務提携を結び、海外事業の強化を目指すことも明らかにしました。
-- NHK NEWS WEB