「かっぱ寿司」の運営会社の社長が、以前勤めていたライバルチェーンの商品の原価などの営業秘密を不正に持ち出した疑いで逮捕された事件で、持ち出されたデータが社内の複数の幹部で共有されていたことが警視庁への取材で分かりました。警視庁はデータを組織的に利用していたとみて、運営会社についても近く、不正競争防止法違反の疑いで書類送検する方針です。
「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトの社長、田邊公己容疑者(46)は、ライバルチェーンの「はま寿司」の親会社から転職した前後のおととし9月から12月にかけて「はま寿司」の商品の原価などの営業秘密を不正に持ち出したなどとして、不正競争防止法違反の疑いで30日逮捕されました。
この事件では、カッパ・クリエイトの商品企画部長、大友英昭容疑者(42)もデータを不正に利用した疑いで逮捕されましたが、田邊社長と大友部長以外に、社内のほかの幹部2人にもデータが共有されていたことが警視庁への取材で分かりました。
田邊社長から受け取ったデータを大友部長が2人にメールで共有し、自社の商品の原価と比較していた疑いがあるということです。
警視庁は、回転ずし業界の競争が激しさを増す中、競合他社のデータを組織的に利用していたとみて、運営会社についても近く、不正競争防止法違反の疑いで書類送検する方針です。
-- NHK NEWS WEB