9月30日のニューヨーク株式市場でダウ平均株価は、およそ1年11か月ぶりに2万9000ドルを割り込みました。欧米で、インフレを抑えるための金融の引き締めによって、景気が冷え込むことへの懸念が強まり、売り注文が膨らみました。
30日、アメリカで発表されたことし8月の個人消費に基づく物価指数が市場の予想を上回ったことなどから、ニューヨーク株式市場では、欧米で、インフレを抑えるための金融の引き締めによって景気が冷え込むことへの懸念が強まりました。
この結果、売り注文が膨らみ、ダウ平均株価の終値は前日に比べて500ドル10セント安い、2万8725ドル51セントとおととし11月以来、およそ1年11か月ぶりに2万9000ドルを割り込みました。
ことし8月末からの1か月間の下落率は8%で、昨年末からの下落率は20%を超えました。
IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も1.5%の大幅な下落となり、ことしの最安値を更新しました。
市場関係者は「大手スポーツ用品メーカーの株価が、業績の先行きへの懸念から大幅に下落したこともきっかけになって、インフレが収束せず、大幅な利上げが続く中で企業業績が悪化することに投資家の間で懸念が強まった」と話しています。
-- NHK NEWS WEB