新型コロナウイルスのワクチンのうち、アストラゼネカのワクチンについて厚生労働省は有効期限を迎えたため、国内での接種を終了すると発表しました。
厚生労働省は欧米の4つの製薬会社が開発した新型コロナのワクチンを購入していて、このうちアストラゼネカとはおととし12月に1億2000万回分を購入する契約を交わし、国内での接種を進めてきました。
しかし、接種後、極めてまれに血栓が生じるおそれがあるとされ、厚生労働省は去年8月、接種の対象を原則40歳以上に限定したこともあって、接種回数は9月末まででおよそ12万回にとどまっていて、9月30日で供給を受けたすべてのワクチンが有効期限を迎えたことを受けて国内での接種を終了することになりました。
供給されたワクチンおよそ5770万回分のうち、自治体に配送されたのはおよそ20万回分にとどまり、途上国を中心に海外に無償で供与したのがおよそ4400万回分で、残りのおよそ1350万回分は廃棄したとしています。
また、接種が大幅に増える見込みがなかったことなどからおよそ6230万回分の契約をキャンセルしたということです。
厚生労働省はワクチンの購入費用を明らかにしていませんが、キャンセルしたワクチンについては、アストラゼネカから必要な経費を除いた金額の返金を受ける予定だとしています。
-- NHK NEWS WEB