「かっぱ寿司」の運営会社の社長が、以前勤めていた「はま寿司」の商品の原価などの営業秘密を不正に持ち出した疑いで逮捕された事件で、社長が、はま寿司側に退職を申し出た直後にデータをコピーして持ち出していた疑いがあることが捜査関係者などへの取材で新たに分かりました。警視庁は、転職先のライバルチェーンでデータを活用しようと計画的に不正を行った可能性があるとみて調べています。
「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトの社長、田邊公己容疑者(46)はライバルチェーンの「はま寿司」の親会社から転職した前後のおととし9月から12月にかけて、はま寿司の商品に使われる食材の原価などの営業秘密を不正に持ち出したなどとして、不正競争防止法違反の疑いで逮捕され、2日、検察庁に送られました。
また、警視庁は、データを会社の経営に活用していたとして、法人としてのカッパ・クリエイトについても書類送検しました。
田邊社長は、はま寿司の親会社に勤めていたおととし9月30日ごろ、営業秘密が含まれるファイルを、部下を通じて外部のサーバーにアップロードする方法で不正に持ち出したとみられていますが、データを持ち出したのは、はま寿司の親会社に退職を申し出た直後だったことが、捜査関係者などへの取材で新たに分かりました。
捜査関係者などによりますと、社長が退職を申し出たのは、おととしの9月中旬から下旬ごろだったということで、データを持ち出してからおよそ1か月後の11月1日にカッパ・クリエイトの顧問に就任していました。
警視庁は、転職先のライバルチェーンでデータを活用しようと計画的に不正を行った可能性があるとみて、詳しいいきさつを調べています。
-- NHK NEWS WEB