東京の国立がん研究センター中央病院の部長が、病院の医療機器に関連するシステムの導入をめぐり、特定の業者が受注できるよう便宜を図った見返りにタブレット端末などを受け取っていたとして、収賄の疑いで警察に逮捕されました。
収賄の疑いで逮捕されたのは、東京 中央区にある国立がん研究センター中央病院の放射線技術部長、麻生智彦容疑者(56)で、広島市南区にある医療機器システム会社「メディカルクリエイト」の社長、岡部幸夫容疑者(65)も贈賄の疑いで逮捕されました。
警察は5日夜、国立がん研究センター中央病院を捜索しました。
警察によりますと、麻生部長は病院の放射線医療機器に関連するシステムの導入をめぐり、岡部社長の会社に便宜を図った見返りに、去年3月、タブレット端末やワイヤレスイヤホンなどおよそ97万円相当の賄賂を受け取ったとして、収賄の疑いが持たれています。
これまでの調べで、麻生部長には放射線医療機器に関連するシステムの仕様を決める権限があり、岡部社長の会社のシステムしか導入できないような有利な内容の仕様書を作成していた疑いがあるということです。
警察は、2人が知り合った時期や病院と会社の取り引きの状況などについて詳しく調べています。
警察は、捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB