東京の国立がん研究センター中央病院の医療機器に関連するシステムの導入をめぐる贈収賄事件で、逮捕された病院の部長は、贈賄側の会社に有利になるようみずからの部下に指示して仕様書を作らせていた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。警察は部長としての権限を悪用したとみて、詳しく調べています。
東京 中央区にある国立がん研究センター中央病院の放射線技術部長、麻生智彦容疑者（56）は、病院の放射線医療機器に関連するシステムの導入をめぐり、広島市にある医療機器システム会社、「メディカルクリエイト」に便宜を図った見返りに、去年3月、社長の岡部幸夫容疑者（65）からタブレット端末などおよそ97万円相当の賄賂を受け取ったとして収賄の疑いで逮捕されました。
その後の調べで、麻生部長はみずからの部下に指示して会社に有利になるよう、システムの仕様書を作らせていた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
岡部社長の会社のシステムはことし6月に実際に病院に導入されていて、警察は放射線技術部長としての権限を悪用したとみて詳しく調べています。
警察は、捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB
