民間航空機の運航ルールを定めるICAO=国際民間航空機関は、2024年以降に国際線の航空機が排出する二酸化炭素の量を、2019年と比べて15%削減する新たな目標を掲げました。航空各社にはこの目標に沿った形で脱炭素への取り組みが求められるようになります。
ICAOは、今月開催した総会で、2024年以降に国際線の航空機が排出する二酸化炭素の量を2019年に比べて15%削減することや、2050年には排出量を実質ゼロにするという目標を採択しました。
これを受けて国内の航空各社は対応を急ぐことにしていて、より燃費効率のよい機体に切り替えたり、運航方法を効率化したりして排出量の削減を進め、それでも足りない分は、排出権取り引きを活用する方針です。
航空業界では植物や廃油などを原料とする代替燃料「SAF」の普及が期待されていますが、おととしの世界全体の生産量は年間に消費される航空燃料の0.03%にとどまっています。
国内のメーカーで本格的な生産が始まるのは2025年以降になるということで、関連産業も含めてどう取り組むかが課題となります。
-- NHK NEWS WEB