16日、茨城県内の製油施設で、放射線を使って配管の検査を行っていた作業員の男性が、機器を扱う手順を誤り、15ミリシーベルトの被ばくをしたことがわかりました。作業を請け負った会社は、健康への影響はないと考えられるとしていますが、作業員は医療機関で健康状態を確認しているということです。
原子力規制庁によりますと、16日午後1時半ごろ、茨城県にある製油施設で、作業員の男性1人が、15ミリシーベルトの被ばくをしたと、作業を請け負った検査会社「ウィズソル」から報告がありました。
作業員は、可搬型の機器から放射線を出して配管の内部を撮影する作業を繰り返していましたが、その際5分間ほど、放射線が出る先端部分を容器に収納するのを忘れたまま機器に近づいて作業したということです。
放射線を扱う業務の従事者は、年間の被ばく線量の限度が50ミリシーベルトとされていますが、1回の作業で計画していない被ばく線量が5ミリシーベルトを超えると、国に報告するよう法令で定められています。
作業は2人で行っていましたが、もう1人は補助的な役割で被ばく線量は4.02ミリシーベルトだったということです。
会社側は、現時点で健康への影響は考えられないとしていますが、2人は17日、医療機関を受診し、健康状態を確認しているということです。
「ウィズソル」は広島市に本社があり、3年前の2019年4月にも、山口県の化学工場で作業員1人が検査機器を扱う手順を誤り、9ミリシーベルトの被ばくをしていました。
「ウィズソル」は「前回とは違う機器の取り扱いで誤りが起きてしまった。二度と起こさないよう、再発防止策を徹底したい」としています。
-- NHK NEWS WEB