国内の多くの工場で製品の検査不正が明らかになっている三菱電機は、全国11の生産拠点で新たに70件の不正があったと明らかにしました。会社は一連の不正を受けて、10人の役員に対し、報酬を減額するなど追加の処分を発表しました。
新たな不正が明らかになったことを受けて、三菱電機は20日夕方、記者会見を開き、漆間啓社長が「お客様や関係者、多くの皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけし、改めて深くおわびを申し上げます」と述べ、陳謝しました。
また、漆間社長は、柵山正樹元会長が、不正に関与していたことが新たに判明したことを受けて、本人から「シニアアドバイザー」を辞任する意向が示され、会社として了承したことを明らかにしました。
さらに、去年7月に漆間社長が就任したあとも1年余りにわたって不正が続いていたことについては「重く受け止めている」と述べました。
そのうえで、みずからの経営責任について漆間社長は「しっかり調査をして失った信頼を回復していくのが、責務と考えている。改革をしっかり深掘りし、推進していく」と述べ、自身が社長にとどまったうえで、不正の防止に向けて検査など品質管理の徹底や、組織風土の改革などにあたっていく考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB