レッスンで使う楽曲について音楽教室が著作権使用料を支払う必要があるかどうかが争われている裁判で、最高裁判所が、24日判決を言い渡します。
争点は、生徒の演奏も対象になるかどうかに絞られていて、音楽教室での著作権について最高裁が判断を示すのは初めてです。
ヤマハ音楽振興会などおよそ250の音楽教室の運営会社などは、楽曲の著作権を管理するJASRACが、5年前、音楽教室からも楽曲の使用料を徴収する方針を示したことに対し、「支払う義務がない」と主張して訴えを起こしました。
1審の東京地方裁判所は、訴えを退けましたが、2審の知的財産高等裁判所は、先生と生徒の演奏を分けて考え、先生の演奏については使用料を徴収できるとした一方、生徒の演奏は徴収の対象にならないと判断しました。
判決を不服として双方が上告し、最高裁の審理では、生徒の演奏について音楽教室に使用料を徴収できるかどうかが争点となっています。
先月開かれた弁論で、JASRAC側は、「生徒が教師の指示なしに演奏することはなく、音楽教室の管理のもとで演奏させている」として徴収できると主張した一方、音楽教室側は、「生徒は技術向上のために自主的に演奏していて、場所や楽器を提供しているだけの音楽教室に支払いの義務はない」と主張しています。
判決は、24日午後、言い渡される予定で、音楽教室での著作権について最高裁が判断を示すのは初めてです。
-- NHK NEWS WEB