宝飾品大手の「ＴＡＳＡＫＩ」は、外国人旅行者による“爆買い”の失速や少子化の影響で、国内販売が減少する中、経営陣などが株式を買い取る、ＭＢＯと呼ばれる手法で株式を非公開にして、経営の自由度を高めて海外事業を拡大していくことになりました。
発表によりますと、「ＴＡＳＡＫＩ」は２４日の取締役会で、東京証券取引所の１部に上場している株式を非公開にすることを決めました。具体的には、投資ファンド、「ＭＢＫパートナーズ」のグループ会社が今月２７日から株式の公開買い付けを行い、「ＴＡＳＡＫＩ」のすべての株式を３００億円余りで買い取ります。
この投資ファンドは、平成２０年からの７年間、別のグループ会社を通じて「ＴＡＳＡＫＩ」に出資していたことがあり、投資ファンドの協力のもと、今の経営陣が引き続き経営を主導するとしています。
「ＴＡＳＡＫＩ」の主力商品である指輪やネックレスといった宝飾品の国内販売は、外国人旅行者による“爆買い”の失速や、少子化に伴う婚礼市場の縮小で減少傾向にあります。
このため、今回のＭＢＯによって株式を非公開にし、株価の動向や株主の意向に左右されない形で、ヨーロッパやアメリカでの出店を増やし、海外事業を拡大していくとしています。
これによって、「ＴＡＳＡＫＩ」の株式は、ことしの夏ごろに上場廃止となる見通しです。
-- NHK NEWS WEB
