日銀の黒田総裁は２４日に都内で講演し、世界経済は去年の前半に底入れしたという見方を示したうえで、国内のデフレからの脱却を目指して今の金融緩和策を続けていくという考えを強調しました。
この中で黒田総裁は、世界経済について「去年の半ば以降、先進国と新興国の双方で製造業や貿易面の改善が明確で去年前半がボトムだったと考えられる。アメリカの企業の景況感が大きく回復しており世界経済の成長の勢いは着実に高まっている」と述べて、世界経済は去年の前半に底入れしたという見方を示しました。
そのうえで黒田総裁は「現時点で金融緩和の度合いを緩める理由はなく、現状の金利の水準を維持し、世界経済の好転を物価の上昇に生かしていくべきだ」と述べて、日銀が長期金利の目標を引き上げるのではないかという市場の一部の観測を否定し、デフレからの脱却に向けて当面は今の金融緩和策を続けていく考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB
