ヨーロッパ中央銀行は27日、金融政策を決める理事会を開き、9月に続いて、通常の3倍にあたる0.75%の大幅な利上げを決めました。利上げはことし7月から3回連続で、景気の悪化が懸念される中でもインフレの抑制を急ぐ姿勢を示しました。
ヨーロッパ中央銀行は27日、ドイツのフランクフルトで理事会を開き、現在1.25%としている主要な政策金利を0.75%引き上げ、2%にすることを決めました。
また、金融機関から資金を預かる際の金利も現在の0.75%から1.5%に引き上げるとしています。
通常の3倍にあたる0.75%の引き上げ幅は先月の理事会から2回連続で、利上げはことし7月以降、3回連続です。
ドイツやフランスなどユーロ圏19か国の消費者物価指数の伸び率は9月、速報値で10%とふた桁を記録し、インフレに歯止めがかからない状況が続いています。
一方、物価高で家計の負担は増し、企業活動も落ち込むなど、物価高と景気の減速が同時に進むスタグフレーションへの懸念が一段と強まっています。
ヨーロッパ中央銀行は、理事会のあとの声明で「インフレは依然として高すぎる水準にある」としたうえで、さらなる利上げを見込んでいることを明らかにし、景気の悪化が懸念される中でもインフレの抑制を急ぐ姿勢を示しました。
-- NHK NEWS WEB