日本の小型ロケット「イプシロン」6号機の打ち上げ失敗について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、失敗につながった可能性がある部品を絞り込み、開発中の新型ロケット「H3」の打ち上げに影響がないか調べています。
イプシロン6号機の打ち上げ失敗については、これまでロケットの向きが2段目と3段目を切り離す前に目標から20度程度ずれ、2段目にある姿勢を制御する「第2段ガスジェット装置」が十分に作動しなかったことが分かっています。
28日に開かれた文部科学省の有識者会議で、JAXAの担当者は、作動しなかった装置を詳細に調べ、ガスの元になる燃料が通る配管の弁が十分開かなかったか、配管そのものがふさがったかのどちらかだと説明しました。
このうち、配管の弁は、開発中の新型ロケット「H3」にも、同じメーカーの異なるタイプが使われていることから目標の今年度中の打ち上げに影響がないか調べているとしています。
JAXAの佐藤寿晃 事業推進部長は「原因を絞り込み、影響がないと示さないかぎり、H3の打ち上げが大丈夫だとは言えないので、全力を挙げて取り組みたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB