原材料価格の高騰に円安が重なり、今月も乳製品をはじめ、家庭用の食品などの値上げが止まりません。家計の負担が一段と大きくなりそうです。
このうち乳製品では、えさやエネルギー価格の高騰で、メーカー各社と生産者団体が牛から搾る生乳の取引価格の引き上げに合意したことなどを受け、牛乳やヨーグルトなどの価格が1日の出荷分や受注分から引き上げられます。
値上げの対象商品の引き上げ幅はいずれも出荷価格や希望小売価格で、明治が2%から7.5%、森永乳業が3.6%から10.2%、雪印メグミルクが4%から12.5%となっています。
調味料なども主なメーカーが相次いで主力商品を値上げします。
エバラ食品工業は、「焼肉のたれ」シリーズの一部など29品目を1日の納品分から小売り参考価格でおよそ7%から38%値上げします。焼き肉用のたれ商品の値上げは32年ぶりです。
また、ミツカンがたれなど33品目、永谷園がお茶づけ商品など25品目、ハナマルキが即席みそ汁など30品目をいずれも1日の出荷分や納品分から値上げします。
飲料では、大塚製薬が炭酸飲料の「オロナミンCドリンク」を1日の出荷分から25年ぶりに値上げし、税抜きの希望小売価格は105円から120円に引き上げられます。
また、外食チェーンでも原材料価格の上昇に円安の影響が重なって、ことし2回目の値上げに踏み切る動きも出ています。
ミスタードーナツでは、今月25日からほぼすべてのドーナツやパイなどが税抜き価格で10円から20円引き上げられるほか、リンガーハットが今月10日から全国の店舗で、主力商品を含む一部のメニューを平均でおよそ3.6%値上げします。
さらに冷凍食品やスナック菓子、幼児食や介護食などの分野でも主なメーカーが今月の値上げを決めていて、暮らしに身近な商品の相次ぐ値上がりで家計への負担が一段と大きくなりそうです。
-- NHK NEWS WEB