アメリカのソーシャルメディア、ツイッターを買収したイーロン・マスク氏が、9人の取締役全員を解任し、ツイッターのCEOに就任したことが明らかになりました。マスク氏への権力の集中が一層進むツイッターが今後どのように経営されるのか関心が集まっています。
アメリカの証券取引委員会が10月31日に公表した資料によりますと、イーロン・マスク氏が、ツイッターの買収が完了した10月27日付けでCEOに就任しました。
マスク氏は、アグラワルCEOやテイラー取締役会議長、それに、マスク氏に近いとされるファンドの幹部など、9人の取締役を全員解任したため、現在はマスク氏が唯一の取締役になります。
解任は、会社の意思決定を迅速に行い、改革を加速するためとみられますが、マスク氏への権力の集中が一層進む形となりました。
マスク氏は、買収完了後、ツイッター上の不適切な投稿内容を監視したり削除したりする評議会を設置すると表明しています。
ただ、連邦議会のペロシ下院議長の自宅に男が押し入り、議長の夫が大けがをした事件について、マスク氏自身が根拠のない記事のリンクをツイートして炎上するなど、マスク氏の投稿内容の管理の在り方に疑問を抱く声もあります。
マスク氏は、取締役全員を解任したことなどについて「一時的なものだ」としていますが、経営を監督する役割を担う取締役会が解散される中、ツイッターが今後どのように経営されるのか関心が集まっています。
-- NHK NEWS WEB