9年前、「餃子の王将」を展開する会社の社長が銃撃され殺害された事件で、警察が会社の当時の役員から任意で事情を聞いていることが関係者への取材でわかりました。
実行役とみている工藤会系の暴力団幹部を逮捕したことで、改めて事件につながるトラブルがなかったかなど確認しているものとみられます。
平成25年に、「王将フードサービス」の京都市の本社前で、社長だった大東隆行さん(当時72)が拳銃で撃たれて死亡した事件で、警察は先月、福岡県の特定危険指定暴力団・工藤会系の暴力団幹部、田中幸雄容疑者(56)を殺人などの疑いで逮捕しました。
警察は田中容疑者を銃撃の実行役とみて捜査していますが、関係者によりますと、事件当時の会社の役員から任意で話を聞き始めたということです。
事件のあと、会社が設けた第三者委員会が公表した調査報告書は、会社が長年にわたって特定の企業グループと不動産を売買するなど不適切な取り引きを繰り返し、およそ170億円の損失を出し、大東さんはこうした状況を改善しようとしていたとしています。
警察は容疑者を特定したことを踏まえ、当時の役員から改めて会社の経営実態や事件につながるトラブルがなかったかなどを確認しているものとみられます。
-- NHK NEWS WEB