教科書選定をめぐって便宜を図る見返りに教科書会社「大日本図書」の社員から現金を受け取ったなどとして、大阪・藤井寺市で教科書の選定委員を務めていた中学校の元校長が加重収賄の疑いで書類送検されました。
書類送検されたのは大阪・藤井寺市の中学校の61歳の元校長です。
警察によりますと、元校長はおととし、教科書の選定をめぐり便宜を図る見返りに、教科書会社「大日本図書」の社員らから現金3万円を受け取ったほか、飲食やゴルフの接待を受けたとして加重収賄の疑いがもたれています。
「大日本図書」の社員ら2人も贈賄の疑いで書類送検されました。
警察は捜査に支障があるとして3人の認否を明らかにしていません。
藤井寺市によりますと、元校長は当時、市教育委員会で教科書の選定委員を務めていて、昨年度から4年間使用する教科書の選定に関わっていました。
選定の結果、藤井寺市の中学校ではこの会社の「数学」と「保健体育」の教科書が採択されたということです。
教科書の選定をめぐっては、教科書会社でつくる一般社団法人「教科書協会」が自主的なルールとして、関係者への接待などを禁じていて、文部科学省も各都道府県の教育委員会に対し教科書会社と適切な関係を保つよう求める通知を出しています。
-- NHK NEWS WEB