キム・ジョンナム（金正男）氏がマレーシアで殺害された事件をめぐって対立を深めているマレーシアと北朝鮮の間の政府間の交渉について、マレーシアのザヒド副首相は「あす交渉についての発表を行う」と明らかにし、事態の打開につながるかが注目されています。
北朝鮮のキム・ジョンウン（金正恩）朝鮮労働党委員長の兄、キム・ジョンナム氏が、先月、クアラルンプール国際空港で殺害された事件をめぐっては、両国が互いの国民の出国を認めない異例の措置を取り、対立が深まっています。
両国政府は、こう着状態の打開に向けた交渉を続けていますが、クアラルンプールでは２５日、政府関係の建物に通じる道路が一時封鎖され、地元メディアは北朝鮮の代表団が現地入りし、マレーシア側と高官級の協議を行ったと伝えています。
これについてマレーシアのザヒド副首相は２６日、記者会見で協議の中身には言及しなかったものの、「外務省があす正式に交渉についての発表を行う」と明らかにしました。
交渉でマレーシア側は、北朝鮮国内にとどまっている外交官やその家族９人の出国を一刻も早く認めるよう求めているものと見られます。
一方の北朝鮮側は、キム・ジョンナム氏の遺体の引き渡しに加え、地元メディアによりますと、警察が事情聴取を求める北朝鮮大使館の２等書記官や国営航空会社の職員らの出国を認めるようマレーシア側に要求しているということで、交渉が事態の打開につながるのかが注目されています。
-- NHK NEWS WEB
