公的年金の積立金を運用しているGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人の、ことし7月から9月の運用実績は、欧米を中心に金利が上昇し、債券価格や株価が下落したことから、1兆7220億円の赤字となりました。赤字は3期連続です。
GPIFは4日、今年度の第2四半期=ことし7月から9月の運用実績を発表しました。
それによりますと、期間中の運用実績は1兆7220億円の赤字で、収益率はマイナス0.88%となり3期連続の赤字となりました。
4つの資産別に収益をみると、いずれも赤字になっています。
赤字額は、多い順に
▽外国債券が7644億円
▽国内債券が3982億円
▽国内株式が3679億円
▽外国株式が1916億円となっています。
2001年度に市場での運用を始めてからの累積の収益額は99兆9567億円の黒字で、収益率は年率に換算してプラス3.47%となり、運用資産の総額は192兆968億円となりました。
今期の運用が赤字になったことについて、GPIFは「世界的にインフレが進行する中、欧米を中心に金利が上昇し、債券価格が下落した。また、金融の引き締めによる景気後退への警戒感などから株価も下落した」と分析しています。
-- NHK NEWS WEB