中国では、11月11日は「独身の日」と呼ばれていて、ネット通販各社による毎年恒例の大規模なセールが行われています。「ゼロコロナ」政策の影響などで個人消費が停滞する中、今後の景気を見通すうえで、セールの動向が注目されています。
11月11日は、中国では独身を意味する数字の「1」が並ぶため「独身の日」と呼ばれていて、この日に合わせてネット通販各社が、毎年、大規模な値引きセールを行っています。
最近は開催される期間が拡大していて、最大手のアリババグループが去年この時期に11日間にわたり実施したセールの取引総額は日本円でおよそ10兆円に上るなど、規模は年々大きくなっています。
ただ、ことしは新型コロナの感染拡大を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策のもとで厳しい行動制限が続いていることなどから、個人消費は停滞し、景気の回復が進んでいません。
また、中国メディアは、物流にも感染対策の影響が広がり、セールで購入された商品の宅配に遅れが出ていると伝えています。
さらに、先月、異例の3期目入りを果たした習近平指導部は、格差の是正を掲げ、影響力の大きい巨大IT企業への統制の強化が続いています。
ネット通販各社にとっては厳しい環境となる中、今後の景気を見通すうえでセールの動向が注目されています。
-- NHK NEWS WEB