東京 足立区の民間車検場などが、1960年代などに海外で製造されたクラシックカーに、必要な整備をせずに車検を合格させる、いわゆる「ペーパー車検」を繰り返したとして、車検場を経営する会社の役員ら3人が警視庁に逮捕されました。
逮捕されたのは、足立区の民間車検場を運営する会社の役員、大庭志宏容疑者(51)と、葛飾区の自動車整備工場を運営する会社の役員、齊藤正和容疑者(44)ら、3人です。
警視庁によりますと、おととし12月からことし5月にかけて、整備工場からの依頼を受け、4回にわたって必要な整備を行わず車検を合格させたなどとして、道路運送車両法違反などの疑いが持たれています。
不正に合格させた車は、1960年代や70年代に海外で製造された乗用車、クラシックカーで、ヘッドレストがないなど正規の検査では基準に満たない状態だったということです。
警視庁によりますと、車検場には実際に車は持ち込まれず、合格したとする書類の作成のみが行われていたということです。
調べに対し、いずれも容疑を認め、整備工場の役員は「30年間にわたっておよそ2000台の不正な車検を依頼した」などと供述しているということで、警視庁が詳しいいきさつを調べています。
-- NHK NEWS WEB