大手金融グループ3社が保有する外国債券の含み損が、ことし9月末の時点で、合わせて3兆9000億円余りに増えたことが分かりました。欧米で金利が上昇し債券の価格が下落したためで、含み損は6月末の時点から大きく膨らみました。
これは「三菱UFJフィナンシャル・グループ」、「三井住友フィナンシャルグループ」、「みずほフィナンシャルグループ」の大手3社がことし9月までの半年間の決算発表の中で明らかにしました。
それによりますと、保有する外国債券の含み損は、
▽三菱UFJが1兆8409億円、
▽みずほが1兆817億円、
▽三井住友が1兆493億円となり、3社で合わせて3兆9719億円となりました。
記録的なインフレを抑え込むため欧米の中央銀行が利上げに踏み切ったことで、金利が上昇し、国債など債券の価格が下落したためで、含み損はことし6月末の時点と比べて合わせて1兆3000億円余り増えました。
各社は、相場が急変した場合に備え、損失が生じるのを避ける取り引きをしていますが、アメリカなどで金利の引き上げが続いた場合、含み損がさらに膨らむことも予想されます。
一方、各社の最終的な利益は、
▽三井住友が前の年の同じ時期と比べて15.2%増えて5254億円となった一方、
▽みずほは13.4%減って3339億円、
▽三菱UFJは70.4%減って2310億円でした。
-- NHK NEWS WEB