NTTは、最先端の光技術を使って消費電力を抑えながら、現在のインターネットよりもはるかに高速で大容量のデータを伝送できる次世代の通信ネットワークを来年3月から一部で実用化することになりました。
これは、NTTの島田明社長が14日都内で記者会見して明らかにしたものです。
一部で実用化されるのは「IOWN」と呼ばれる通信ネットワークで、あらゆるモノを最先端の光技術で結ぶことを目指しています。
現在のインターネットを支える通信インフラは、光信号から変換された電気信号によってデータなどが伝達されていますが、エネルギーのロスやデータ通信の遅れが課題となっていました。
新しいネットワークが完全に実現すれば、消費電力を大幅に抑えながら、はるかに高速で大容量のデータを伝送できるとしています。
これに先立つ形でNTTでは、来年3月から通信の遅れを200分の1に抑えた専用回線のサービスを始め、ロボットを使った遠隔医療などでの活用を見込んでいます。
さらに会社では、2030年度以降にはデータの伝送容量をこれまでの125倍にすることなども目指していて、まばたきする間に2時間の映画を1万本、ダウンロードできるようにしたいということです。
NTTの島田社長は「通信の遅れを200分の1に抑えるサービスは世界で初めてとなる。IOWNのさまざまな導入事例を開発し、展開していきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB