東京のゴルフ関連会社が、全国のレッスンプロなどおよそ1000人に練習用のソフトを300万円余りで販売する一方、毎月支払うとしていたホームページの広告料の入金が滞っていることが、関係者への取材でわかりました。レッスンプロなどのローンの残高は合わせて10億円以上に上ると見られ、弁護士などが調査を始めました。一方、この会社は「支払いが止まっているのは事実だが、契約は正当なものだ」と話しています。
関係者によりますと、東京のゴルフ関連会社「ゴルフスタジアム」は、およそ10年前から全国のレッスンプロやゴルフ練習場の経営者などおよそ1000人に、スイングのチェックなどに使うソフトを300万円余りで販売していました。
これにあわせてレッスンプロなどのホームページの制作を請け負い、自社の広告料としてソフトの分割払いの代金と同じ額を毎月支払うとしていましたが、先月から入金が滞っているということです。
この会社は、ソフトを販売する契約と広告料を支払う契約をそれぞれ結んでいて、レッスンプロなどの多くは事実上、ソフトを購入する負担はないという認識だったということです。
京都でゴルフスクールを開いているレッスンプロの山岡亮介さん(40)は、おととし、およそ335万円でソフトを購入しました。
山岡さんは「大手も契約しているので問題ないと言われ、そういうものかなと思って契約した。最近になって会社から経営がうまくいっていないので入金ができないと言われたが、きちんとした説明がない」と話しています。
ソフトを購入した人には、日本プロゴルフ協会が認定したティーチングプロも多く含まれ、購入の際に組んだローンの残高は合わせて10億円以上に上ると見られるということです。
一部のレッスンプロなどは26日、東京都内で弁護士と会合を開いて今後の対応を協議し、実態の調査を進めるとともに会社に説明を求めていくことを申し合わせました。
ゴルフスタジアムの社長はNHKの取材に対し、「資金繰りの関係で支払いが止まっているのは事実だが、契約は正当なものだ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB