愛媛県西予市の縫製会社で働いていたベトナム人の技能実習生を支援する団体が、松山市で記者会見を開き、実習生11人について残業代など総額にして2700万円ほどが不払いになっていたとして、会社側に支払いを求めていく考えを示しました。
記者会見を開いたのは、東京のNPO法人「日越ともいき支援会」などで、西予市宇和町の縫製会社で働いていたベトナム人の技能実習生11人も出席しました。
それによりますと、実習生11人について、多い月では残業時間が150時間を超えていましたが、縫製会社からはその大半が最低賃金の半分ほどの時給350円から400円程度しか支払われていないということです。
実習生側は、おととし以降では総額にして2700万円ほどが不払いになっていたとして、会社側に支払いを求めていく考えを示しました。
会見に出席した32歳のベトナム人技能実習生の女性は「家族を助けるために日本に来て働いているのに、給料が支払われないことによって家族にも苦しい思いをさせていることが悲しいです。とにかく給料を支払ってほしいです」と話していました。
一方、縫製会社の代理人弁護士は「残業代の不払いについては、弁解の余地がない。現在破産の準備中だが、国の立て替え制度も活用して支払っていきたいと考えている」としたうえで「記者会見を開くのは実習生たちの本意ではないだろうと思う」と話しています。
-- NHK NEWS WEB