16日に閉幕したG20サミット=主要20か国の首脳会議で、中国の習近平国家主席がカナダのトルドー首相に対し、非公式に行った会談の内容が漏れているなどと苦言を呈する一幕がありました。
これは、カナダメディアが伝えたもので、インドネシア・バリ島で開催されたG20サミットの会議場で、16日、中国の習近平国家主席とカナダのトルドー首相が立ち話をする様子がとらえられています。
この中で習主席は「会談内容が漏れているのは不適切だ」と述べたうえで「誠意があるならば、互いを尊重しながら話ができる。そうでなければ、どんな結果に終わるか分からない」などと、笑顔を見せながらも苦言を呈しています。
これに対し、トルドー首相が「カナダでは自由で開かれ、誠実な対話がある。われわれは引き続き建設的な関係を続けていきたい」と応じると、習主席は「まず条件を整えるべきだ」と伝え、互いに握手をして立ち去りました。
カナダのメディアは、両首脳が15日に非公式に会談し、トルドー首相が、中国がカナダの選挙に干渉しているなどと懸念を示したと伝えており、習主席は非公式の会談内容が漏れていると抗議したものとみられます。
習主席の非公式な会話が、映像でとらえられるのは極めて異例です。
中国とカナダの関係をめぐっては4年前、カナダ当局が中国の大手通信機器メーカー、ファーウェイの副会長を逮捕したあと、関係が悪化しています。
-- NHK NEWS WEB