公的年金の積立金を運用しているGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人は、ことし7月から9月までの運用実績について、イギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決めたことに対する、過度な懸念が後退したことなどから、およそ2兆3700億円余りの黒字になったと発表しました。
公的年金の積立金を運用している、GPIFは25日午後、ことし7月から9月の運用実績を発表しました。
それによりますと、積立金全体の収益は2兆3746億円の黒字で、収益率はプラス1.84%でした。運用実績が黒字になるのは、去年の10月から12月までの運用実績以来で、四半期としては3期ぶりです。
このうち、市場運用分の内訳を見ますと、国内株式が2兆234億円の黒字、外国株式が1兆455億円の黒字、国内債券が6671億円の赤字、外国債券が398億円の赤字などとなっています。
これにより、GPIFが運用する積立金の総額は132兆751億円になりました。
これについて、GPIFは「イギリスが国民投票でEUからの離脱を決めた直後の過度な懸念が後退したことや、日本政府の経済対策への期待などから、国内外の株式が上昇基調にあり、市場環境が安定的に推移したことで、運用実績がプラスになった。引き続き安定した収益の確保に努める」としています。
-- NHK NEWS WEB