経済成長を続けるフィリピンの需要を取り込もうと、日本の大手デパートが首都マニラに初めて進出しました。日本国内の市場が縮小する中、デパート業界では、海外に成長を求める動きが広がりそうです。
首都マニラにオープンしたのは、日本の大手デパートの「三越」を中心とする複合商業施設です。
玄関口には日本から持ち込まれたデパートのシンボル、「ライオン像」も設置され、初日の18日は、早朝から行列をつくっていたおよそ350人の客が開店のアナウンスとともに次々と施設に入っていきました。
施設には、食品など日常使いの商品を中心に、日本などから進出したおよそ120店のテナントが入り、訪れた客は食品売り場や化粧品売り場などで日本の商品を手にとって吟味していました。
食品売り場でいなりずしやスイーツを購入した、近くに住む29歳の男性は「日本の食品は品質が高いことで知られているので期待をして来た」と話しました。
フィリピンでは、コロナ禍前までの8年間に、年6%を超す経済成長が続いていて、デパート業界では日本国内の市場が縮小する中、海外に成長を求める動きが広がりそうです。
三越伊勢丹ホールディングスの諸星光典館長は「フィリピンは若い世代が多く、どんどん豊かになっている。日本のブランドは、まだまだフィリピンの方に魅力を持っているので新しいものを提案したい」と話しました。
-- NHK NEWS WEB