就職活動中の学生が、企業の採用試験で基礎的な学力などを確認するために受けるオンライン試験を不正に代行したとして大阪市に住む20代の会社員が警視庁に逮捕されました。不正代行で検挙されるのは初めてで、代行を依頼した学生も書類送検する方針です。
逮捕されたのは大阪市に住む会社員の田中信人容疑者(28)です。
警視庁によりますと、ことし4月、就職活動中の女子学生から依頼を受け、企業が行った基礎的な学力などを確認するオンラインの試験を不正に代行した私電磁的記録不正作出などの疑いが持たれています。
試験は専用サイトで受けることができ、会社員は女子学生から1科目2000円で本人になりすまして受けていて、調べに対し容疑を認めているということです。
代行を依頼した女子学生も書類送検する方針です。
会社員はSNS上で依頼を募集していて、警視庁はおよそ300人の就職活動生から依頼を受け400万円余りを得ていたとみて調べています。
就職活動で行われるオンライン試験の代行を巡っては、新型コロナの影響で試験を集団会場ではなく場所を問わずに受けられることなどを背景に増加していると見られ、警視庁によりますと不正な代行で検挙されるのは初めてだということです。
-- NHK NEWS WEB