就職活動中の学生になりすまし、企業が採用選考で行うオンライン試験を不正に代行したとして大阪市の会社員が逮捕された事件で、警視庁は代行を依頼した女子学生についても不正に関わった疑いで書類送検しました。女子学生は、およそ10万円を振り込んであわせて23社の企業の試験を代行させていたということで、警視庁が詳しいいきさつを捜査しています。
大阪市の関西電力の社員、田中信人容疑者(28)はことし4月、都内の大学4年生の女子学生から依頼を受け、クレジットカード会社が採用選考で行ったオンライン試験を不正に代行したとして、私電磁的記録不正作出などの疑いで21日、警視庁に逮捕されました。
調べに対し容疑を認め「はじめは小遣い稼ぎの目的だったが、就活生から感謝されたり、相談されたりするようになり、やりがいを感じていた」などと供述しているということです。
この事件で、警視庁は試験の代行を依頼した女子学生も不正に関わった疑いで22日、書類送検しました。
警視庁によりますと、女子学生はクレジットカード会社をはじめ、銀行や商社、不動産関連企業などあわせて23社のオンライン試験の代行を田中容疑者に依頼し、およそ10万円を振り込んでいたということです。
女子学生は「当初は自分の力で受けていたが不採用ばかりだったので、代行サービスを利用した」などと話しているということで、警視庁が詳しいいきさつを捜査しています。
-- NHK NEWS WEB