就職活動中の学生になりすまし、企業のオンライン試験を代行する「替え玉受験」をしたとして関西電力の社員が逮捕された事件で、社員が4年ほど前から仲間とグループを作り、代行の依頼を受けていた疑いのあることが捜査関係者への取材で分かりました。ことしからグループを離れて1人で請け負うようになり、調べに対し「独立したほうが学生が支払う費用が安くなるのでいいと思った」などと供述しているということです。
大阪市の関西電力の社員、田中信人容疑者(28)はことし4月、都内の大学4年生から依頼を受け、クレジットカード会社が採用選考で行ったオンライン試験を代行する「替え玉受験」をしたとして、私電磁的記録不正作出などの疑いで21日、警視庁に逮捕されました。
これまでの捜査で田中容疑者はSNS上で試験の代行を募集し、およそ300人の就職活動生から依頼を受けて400万円余りを得ていたとみられることが分かっています。
また代行は4年ほど前から仲間とグループを作って始め、1件につき1万5000円で受け付け、このうち2000円を田中容疑者が受け取っていたとみられることが捜査関係者への取材で新たに分かりました。
その後、ことし1月にグループを離れて1人で代行を請け負うようになり、1件につき2000円で依頼を受けていたということです。
調べに対し「グループから独立したほうが学生が支払う費用が安くなるのでいいと思った」などと供述しているということで、警視庁が詳しいいきさつを調べています。
-- NHK NEWS WEB