生命保険大手4社は、ことし9月までの中間決算を発表し、このうち3社で本業のもうけにあたる「基礎利益」が減りました。医療保険の加入者が新型コロナに感染した場合に支払われる入院給付金の支払いが膨らんだためです。
「日本生命」、「第一生命ホールディングス」、「明治安田生命」、「住友生命」の大手4社は、25日までにことし9月までの半年間の決算を発表しました。
それによりますと、本業のもうけにあたる基礎利益は日本生命が前の年の同じ時期と比べて34.3%減って、2616億円、第一生命が22.6%減って2024億円、住友生命が34.9%減って1098億円となり、3社で減益となりました。
これは、新型コロナに感染した場合に支払われる入院給付金を、自宅などで療養する「みなし入院」も含めて支払っていたことで、支払いが大きく膨らんだためです。
一方、明治安田生命は、入院給付金の支払いは膨らんだものの、海外からの利息や配当金などの収入も増えたため基礎利益は8.2%増えて、2212億円でした。
各社はことし9月下旬から、給付金の支払いの対象を重症化リスクの高い人などに限定しましたが、4月から9月までの支払いは、4社合わせて2000億円を超えました。
日本生命の佐藤和夫常務は会見で「感染拡大による影響は想定より大きい。足元でも相当数、請求をいただく状況が続いていて、収支への影響を念頭に置いておく必要がある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB