ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナではインフラ施設への攻撃に伴う深刻な電力不足で市民生活への影響が続いています。ウクライナのゼレンスキー大統領は、北欧のスウェーデンやバルト3国などを含めた7か国の外相と会談し、エネルギー分野での緊急支援の必要性などを強調しました。
ウクライナでは、ロシア軍によるインフラ施設への攻撃で深刻な電力不足が続いていて、国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は28日、各地で緊急停電を実施したと発表しました。
こうした中、大規模な停電の際に住民が一時的に身を寄せる非常用テントの設置が各地で進められていて、当局者によりますと、首都キーウでは28日の時点で400か所以上に設置されたということです。
また、ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、NATO=北大西洋条約機構への加盟を目指す北欧のスウェーデンとフィンランドのほか、バルト3国を含む7か国の外相と首都キーウで会談しました。
ウクライナ大統領府の発表によりますと、この中でゼレンスキー大統領は、各国の支援に謝意を伝えたうえで、ロシア軍によるインフラ施設をねらった攻撃やそれに伴う電力不足に触れ、最新の対空ミサイルの提供やエネルギー分野での緊急支援の必要性を強調したということです。
一方、ウクライナ南部では、ロシア軍が今月、要衝ヘルソンから部隊を撤退させたあと、ウクライナ側のさらなる反転攻勢に備えているとみられています。
-- NHK NEWS WEB