4年前、大阪 堺市で糖尿病を患っていた父親にインシュリンを大量に投与して殺害したほか、弟を練炭自殺に見せかけて殺害した罪などに問われた48歳の被告に対して、大阪地方裁判所は無期懲役を言い渡しました。弁護側は無罪を主張していました。
堺市南区の元会社役員、足立朱美被告(48)は、平成30年1月、市内の実家でがんや糖尿病を患っていた父親の富夫さん(当時67)に大量のインシュリンを投与して低血糖状態にして殺害したほか、2か月後には、弟の聖光さん(当時40)を練炭自殺に見せかけて殺害したとして、殺人などの罪に問われました。
これまでの裁判で、検察は「練炭を事前に準備するなど計画性が高く、父親の事件の犯行を隠したいという身勝手な気持ちから口封じに弟を殺した」として死刑を求刑しました。
一方、弁護側は、被告に家族を殺す動機はなく父親は病死の可能性があるなどとして無罪を主張し、被告本人は「特に申し上げることはございません」などと黙秘していました。
29日の判決で大阪地方裁判所の坂口裕俊裁判長は、足立被告に無期懲役を言い渡しました。
-- NHK NEWS WEB