旧松下電器産業、今のパナソニックホールディングスの元社長で、経団連の副会長も務めた中村邦夫氏が28日、肺炎のため亡くなりました。83歳でした。
滋賀県出身の中村氏は大阪大学を卒業後、1962年に松下電器産業に入社し、海外の現地法人のトップなどをへて、2000年に社長に就任しました。
社長就任後、ITバブル崩壊の影響で2001年度の決算では、4000億円を超える最終赤字を計上しました。
中村氏は「破壊と創造」を掲げ、創業者の松下幸之助が確立し、長年続いてきた製品別の事業部制を廃止したほか、およそ1万3000人の早期退職を実施するなどして業績をV字回復させました。
また、2007年には経団連の副会長に就任し、日中関係の発展に尽力するとともに、道州制の導入を働きかけたほか、国のIT新戦略や消費者庁新設、知的財産権の保護などの政策提言にも力を入れました。
中村氏は28日、大阪 守口市内の病院で肺炎のため、亡くなりました。
83歳でした。
葬儀は、近親者を中心に執り行ったということで、後日、会社が「お別れの会」を開くことにしています。
-- NHK NEWS WEB