円安や原材料価格の高騰を受けて今月値上げする食品や飲料は170品目余りと月別ではことしに入って最も少ないことが信用調査会社の調査でわかりました。ただ来年、値上げを予定する品目はすでに4000品目を超えていて、信用調査会社は「来年2月は再び、値上げラッシュとなる可能性がある」としています。
「帝国データバンク」は11月末時点で国内の主な食品や飲料メーカー、105社に調査を行い、値上げの動きをまとめました。
それによりますと、円安や原材料価格の高騰を受けて今月値上げする食品や飲料は175品目となりました。
具体的には乳幼児向けの粉ミルクや砂糖、ゼリー飲料などです。
月別でみた値上げの品目数はことしに入ってから最も少なくなっています。
ただ、来年に値上げを予定している食品や飲料は再値上げなどを含めてすでに4425品目に上っています。
とくに来年2月は3269品目の値上げが予定されています。
来年、値上げされる品目を詳しくみると、冷凍食品や水産缶詰などの「加工食品」が2128品目、次いでしょうゆやドレッシングなどの「調味料」が1065品目、輸入ワインやウイスキーなどの「酒類・飲料」が949品目などとなっています。
値上げ率は平均で17%となっていて、ことし1年間の平均の14%を上回り、円安によるコストの増加などを背景に大幅な価格の引き上げを決める企業が相次いでいるとしています。
信用調査会社は「年明けの値上げを発表する企業は今後も増える見込みで値上げの品目数もさらに増加するとみられる。来年2月は10月と同じように再び、値上げラッシュとなる可能性がある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB