アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズの記者など従業員が加入する労働組合は、およそ40年ぶりとなるストライキに踏み切りました。記録的なインフレの中、賃上げなどの交渉で経営側と折り合いがつかなかったとしています。
ニューヨーク・タイムズの労働組合は8日、24時間のストライキに踏み切り、記者など1000人を超える従業員が参加しました。
マンハッタン中心部にある本社前には多くの人が集まり、「新聞社は給料を払う時だ」などと声を上げながら抗議活動を行いました。
参加した男性は「交渉の動きはとても遅く、われわれの賃金の実質的な価値は、前回の昇給があった2020年よりも下がっている」と訴えていました。
労働組合は、記録的なインフレのなか仕事の価値に対して賃金が見合っていないなどとして、経営側とおよそ2年にわたって交渉を行ってきましたが折り合いがつかなかったとしています。
ニューヨーク・タイムズはNHKの取材に対し、「まだ交渉の途中なのにこのような極端な行動に出たことは残念でならない」と述べました。
アメリカではインフレが加速する中、コーヒーチェーンのスターバックスや、IT大手のアマゾンなどでも、賃上げなどを求めて労働組合がストライキを実施する動きが出ています。
-- NHK NEWS WEB