日本とイギリス、イタリアの共同開発が発表された航空自衛隊の次期戦闘機についてイギリス側の開発責任者がNHKの取材に応じ、高いステルス性能やAI=人工知能をいかした世界最高の戦闘機になると、開発に自信を示しました。
航空自衛隊の次期戦闘機をめぐっては、日本とイギリス、イタリアが9日、機体を共同開発することを明らかにしました。
このうち、イギリスは次期戦闘機「テンペスト」の開発を2018年から始め、今後、日本の開発計画と統合することにしていて、その中心を担う航空・防衛大手の「BAEシステムズ」が9日、イギリス中部の開発拠点でNHKの取材に応じました。
格納庫には「テンペスト」の実物大の模型が展示され、敵のレーダーに映りにくい高いステルス性能を実現するため、機体表面の凹凸を極力減らし、武器などの装備は内部に収納する設計となっています。
2枚の尾翼も直線を組み合わせた独特な形となっていて、ステルス性能と高い運動性能を両立させるほか、AI=人工知能が操縦を支援し、無人での飛行も可能にするということです。
開発責任者でマネージングディレクターのハーマン・クラーセン氏は「日本はすでに成熟した技術を持っていて、お互いの知見を補完し合えると思う。最大の挑戦は2035年の配備に間に合わせることだが、設計や製造工程におけるデジタル技術の活用などで開発期間を大幅に短縮する。世界最高の戦闘機になるだろう」と述べ、開発に自信を示しました。
-- NHK NEWS WEB