ヨーロッパ中央銀行は15日、金融政策を決める理事会を開き、0.5%の利上げを決めました。これまで2回連続で0.75%の大幅利上げに踏み切りましたが今回は利上げ幅を縮小しました。景気にも配慮したとみられます。
ヨーロッパ中央銀行は15日、本部があるドイツのフランクフルトで理事会を開き、現在2%としている主要な政策金利を0.5%引き上げ、2.5%にすることを決めました。
前回10月の会合まで2回連続で0.75%の大幅利上げに踏み切ってきましたが今回は利上げ幅を縮小しました。
さらに、これまで景気下支え策として買い入れた各国の国債などの金融資産を、来年3月から段階的に減らしていくことも明らかにしました。
ドイツやフランスなどユーロ圏19か国の消費者物価指数の伸び率は先月も10%ちょうどと高どまりが続いています。
一方で、物価高の影響で家計の負担は増し、企業活動も落ち込むなどユーロ圏のGDP・域内総生産の成長率は来年3月までに2四半期連続のマイナス成長になるとみられており、こうした景気の現状にも配慮したものとみられます。
ヨーロッパ中央銀行は理事会のあとの声明で「インフレ率を中期的な物価目標の2%に戻すためには、大幅な利上げが必要だ」と述べ景気後退が懸念される中でも利上げを続ける考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB