空港のテロ対策の一環として、乗客の全身に微弱な電波を当てて不審物がないか調べるボディースキャナーが、羽田空港などに導入されることになり、28日報道陣に公開されました。
ボディースキャナーは、人体に影響のない微弱な電波を全身に当てて不審物がないか調べる検査機器で、従来の金属探知機では見つけられない爆発物なども検知できるとされています。
この検査機器が、羽田空港と成田空港で29日から運用されることになり、28日に羽田で検査の実演が公開されました。
乗客役の職員が機器の中で数秒間静止すると、異物が検知された場所が、画面上の人の形のイラストにピンポイントで表示されました。
国土交通省によりますと、短時間でより細かな検査ができる一方で、乗客は上着を脱いでポケットの中を空にする必要があるということです。
また、プライバシーへの配慮から、検査員も画面上のイラストしか見られないほか、検査が終わるとすぐにデータを消去するようにしているということです。
国土交通省は、再来年までに全国の主要な空港に整備する方針です。
航空会社の保安検査の担当者は「事前の案内をしっかり行って、保安検査の質の向上とスピードアップを図っていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB